家族と時間と、その重み
母の実家にて。
ここは、戦後、私の祖父が数人の手伝いと一緒に建てた(文字通り、自分の手で建てた)家だ。
さすがに戦後のままの姿というわけにはいかず、何度も手を加え、建て増しした家。
昔、孫たちが泳いだり、鯉を飼ったりしていた大きな池も、祖父が自ら掘った。
その鯉を狙ってやってきた大きな猫がいた。
人懐っこい猫で、その家の、最後の飼い猫になった。
思い出のつまった池も、今は枯れている。
決して洗練されているわけではないが、そこには重厚な家族の歴史が詰まっている。
4月の終わりに、家族でそこを訪ねた。
ちびは、この家の住人にはよくなついたが、最後まで、この家を恐がっていた。
子供心に、人が長年住んだ住宅の威圧感を感じたのだろうか。
2つの写真は、その家の2階。
そこで育った兄弟姉妹のものを仕舞ってある部屋だ。
仕舞ってある というより、ちょっとしたディスプレイになって(1枚目)、私たちの目を楽しませたのは、
血のつながっていない叔母の計らいだろうか。
山野草の鉢を見ていたら、この机にかじりついて勉強していた幼い母は、
私の知っている母とはまったく違った、見知らぬ少女だ という気がしてきた。
さて、この部屋から、
昔、祖父母が私のために買っておいてくれたおままごとセットがでてきた。
これをもらった当時の私は、たぶん小学校低学年で、とうにおままごとを卒業していたはずだ。
このセットを与えたら、ちびは狂喜した。
そして、幼い頃の私も、ちびにとっては、まったく知らない少女なのだろう と思った。
とてもいいな~って思いました。
本文の内容もそうだし、写真も。
そこに生きてきた人たちの歴史がぎゅって詰まっているんだね。
そして、母親の娘時代というのは、娘からみたら、「まったく見知らぬ少女」なんだろうなっていう言葉が胸に残りました。
なんだかね、とてもじんとしたよ。
うわー!
すごいですね!
昔からの,歴史ある家って羨ましいです。家の親は引っ越しばかりだったから、懐かしい者はあんまりありません。でも父が撮ってくれた写真やスライドが宝物かな?
娘ちゃん嬉しそうに遊べるもの賀あって良かったですね。
やっぱり長い歴史ある家って、子供には,ビックリハウスの様な一種の
恐怖心と好奇心がいりまじったものを感じるのでしょうか?でも小学生位になったら、トトロの家みたいッて思ってくれるかもですよ。ではまた!