An empty room : ” touch “

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待ち合わせに少し遅れて行ってみると、
君は錆びたガードレールに所在なさげに腰かけていた。

わたしを見つけると、ゆっくりと立ち上がって、照れくさそうに近づいてくる。
わたしたちはお互いを見ながら数歩歩んで、触れそうな距離に近づくと、
そのまま1本の弧を描くようにその場から離れた。

いつまでこうしていられるかわからなかったから、
君の指の節々や手のひらの固さを確かめ、記憶しながら。

初めて手をつないだときに、手のつなぎ方が一緒だね、と喜んだけれど、
君は誰とどんな風に手をつないできたんだろう。
そして、わたしはどこかで誰かとこんな風に手をつないでいたということを、
そんな風に露呈してしまって、
ああ、あれは牽制だったんだ、と、少し後悔している。

後悔すべきことは、本当に山ほどあるのだが。


※テキストはフィクションです。

 

 
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One Reply to “An empty room : ” touch “”

  1. okiedokie

    こんにちはーヽ(‘ ∇‘ )ノ
    相変わらずステキな文章ですねー。
    片方のページには写真、もう片方には
    テキストみたいな写真集ができそう!!
    お子さんのお洋服も可愛いですね~!!
    うちの上の子はもう大人サイズの服なんで
    セールで買ってきたところです(笑)

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