Kiev 4a type2(Feb. 2020)

【ざっくりと、どんなカメラ?】

私がKiev 4a type2を入手したのは2007年あたりで、その後2年くらいに当ブログでもたくさん登場したカメラです。
特徴をごく簡単に言うと、

・フィルムカメラである
・操作はマニュアルのみ
・ソビエト連邦(1922~1991)製である
・ピント合わせはレンジファインダーで行う
・ユピテル(Jupiter)のレンズが付いている
・1958年ごろ発売(私が所持しているのは前の持ち主によるとソビエト崩壊直前の1980年代製である)
・フィルム感度の単位が違う(ISO値ではなくGOST値(ISO×0.9))

Wikipediaで調べると、だいたい以下のような事が書かれています。
・Kievシリーズは旧東ドイツとの関係が深い(部品の接収など)。
 当初は西側のコンタックスに似せて作られたカメラ
・Kievシリーズは、共産主義国の歴史のうねりとともに(性能面が)翻弄された製品群

このあたりの話は歴史と絡んでいて割と面白いので、
ご興味のある方はwikiを見てみてください。

【写りについて】

撮影したのが今から13年前(2007年)なので、それぞれの撮影条件は忘れてしまいましたが、色が濃く写る(露出アンダー気味な)ので、一般的な設定よりもシャッタースピードを少し甘くするとか、解放気味で撮るとか、工夫していたような気がします(うる覚え)
マニュアル撮影の良さで、勘どころさえ掴めれば、晴れた屋外でも室内でもOKだと思います。

フィルムなので、現像が上がってくるまでは適正露出かもわかりません。
しかし、そんなに失敗しなかった。
大抵、なんとなく絵になる写真になっていました。
好みにもよりますが、良く言えば「詩情がある」写真を量産できます。
今思えば、特に【室内】や【日陰】がそういう意味で良い仕上がりだったと思います。
2007年当時はエッジが「カリッと写る」と思っていました。
デジタルで云う「カリッと」感からするとやや物足りないかもしれませんが(←私にはそう見える)、
ぼけもきれいだし、メリハリが美しいと思います。

室内の写真

屋外(日陰)の写真

屋外(日向)の写真

屋外(晴れ)の写真を失敗と取るか、成功と取るか、
皆さんはどう思われますか?
教科書通りの写りではありませんが、どれも印象深く、忘れられない写真に仕上がっていると思います。私は気に入っています。 

2007年当時、フィルムで撮れる写真はデジタルでも撮れるし、
ソビエトカメラやトイカメラの“味”はデジカメ写真をデジタル処理すれば作れる、だなんて言われていました。
2020年現在、デジタル処理もかなり面白くなってきて悪くはないですし、
できるか出来ないかで云うと“できる”んでしょうが、
ゴールを目指して加工を重ねる行為とシャッターを一度切る行為は
初心者ほど違う結果になるんだと思うのです。
もし、これからkievを購入して遊んでみたいとお考えなら、
素晴らしい写真体験ができるので、お勧めしたいです。
※ほかの作例は、タグ kiev4atype2 をご覧ください。
それ以外のカメラのタグもタグクラウドにございます(アルファベット順)※

【一応、使用上の難点】

・躯体が重い(大き目のレンズを付けたデジタル一眼よりはマシ)
・交換レンズはユピテル製のもののみ(たぶん)
・フィルム巻き上げレバーはクソ思い
・躯体がそこそこ思いのに、カメラストラップを付ける部分が小さな輪っか
現在はスマホでもそこそこ撮れて遊べる便利な世の中なので、
やはりこういうカメラは正直面倒です。

【うちのkievの現役引退の理由】

久しぶりに防湿庫から出してみたら、裏蓋が開かなくなっていた。
変に力をかけて壊れたら怖いので、とりあえずそっとしてある。

【そのほか】

入手当時はソビエトカメラがLOMOの流行とともに注目された時期の後期でした。
そのためか、性能や作例を説明してくれるブログやmixiコミュニティなどの情報源がたくさんありました。
現存しているものもあると思います。検索してみてくださいね。

 
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